琵琶湖湖畔の家 オープンハウス

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弊社が造園を担当しました、琵琶湖湖畔の家が完成いたしました。(設計:伊礼智設計室 施工:木の家専門店・谷口工務店)

現在オープンハウスが行われています。日程は1/30(土)-30(日)と2/13(土)-14(日)です。
家づくりをお考えの一般の方にご覧頂けます。
(今回は工務店主催のため同業者の方はご遠慮願います。プロ向けは後日、開催致します)

詳細はこちら
http://taniguchi-koumuten.jp/event/6391.html


造園を考える際、琵琶湖湖畔に佇む家として、現場の植生を大切にしました。琵琶湖周辺には松林が形成されており、その足元にはハマゴウやハマエンドウが自生しています。地元の自治会の方々は、松林の景観を守るために種子から松を育て、ハマゴウやハマエンドウの自生地を保護されています。今回、それらの植物を庭へ取り込み、景色をつなげていきたいと考えました。主となる木をアカマツとし、下草にハマゴウとハマエンドウを植えることにしました。

またこの土地には、家が建つ前からもともと3本の桜が生えていました。周辺には街路樹として植えられているので、その時に植えられたのでしょうか。立派に成長していたので、絡み枝などを剪定して残しながら、その桜と街路樹の桜をつなげるように、また新たに1本桜を庭に加えました。周りの植生がうまく庭に取り込まれることで、建物はその土地に溶け込み、その土地固有の景観が築かれていくように思います。

自然の植生だけでなく、人の住む町としての景色も大事にしたいと思っています。隣家のお庭はオープンな芝庭でした。その景色をつなげていくように、芝生がメインとなる庭を計画しました。これには環境配慮の意味合いもあります。不必要に駐車場や土間として、コンクリートで地面を固めてしまうと、その場所には水が浸透しなくなり、土壌にとって良くありません。芝地は水を浸透させる機能でもあります。

この現場では、ここで出た石ころを使って石垣を作りました。素朴な石垣はまた、滋賀県の原風景のひとつです。湖北地域には石垣で作られた段々畑があります。それはその地に住む人が、その地で出てきた石ころを積んで作ったものです。そういった、素人が作った素朴な味わいに憧れて、この石垣を作りました。この地域には、穴太衆とよばれる石積み集団がおり、お城の石垣のような、力強く端正な石積みも多く残されています。しかし今回は伊礼氏の建築ということもあり、段々畑の石垣のようなやさしい雰囲気を選びました。なぜなら、伊礼建築にはどこか沖縄の空気が流れているように感じていましたので、ひんぷんのような、素朴な石垣がよりふさわしいと感じたからです。

目指したのは建物が自然の一部のようになった空間です。家が庭の緑を取り込み、庭が周囲の自然を取り込むことで、この家は琵琶湖湖畔の風景の一部となったのではないでしょうか。
by ogino_landscape | 2016-02-01 17:14 | | Comments(0)


荻野寿也景観設計のブログです。造園・グリーンの工事や管理の様子、植物の情報、参考になる原風景のイメージやインスピレーションを受けた物事などをスタッフがお伝えします。http://www.o-g-m.co.jp/


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